今「本物のバニラ」が注目されている2つの理由

ある日、「天然のバニラを使っています」というアイスの謳い文句を見て、自分の中に“引っかかり”がありました。わざわざ宣伝をするべきことなのかな?って。

どうしても気になったので調べてみると……世界中で今、天然のバニラが注目されていることが分かったんです!

その理由は大きく分けて、ふたつありました。

過去5年間で
500%の値上がり

日本で販売されているバニラアイスの多くは合成香料を使っています。これは天然の香りを再現したもので、本物ではありません。ちなみに、お馴染みのバニラエッセンスも人工香料が加えられている商品が多いんですよ。

なかなか本物のバニラが市場に出回らないのは、値段が上がっていることにあります。

というのも、世界最大のバニラビーンズ生産国であるマダガスカルを、2017年と2018年、サイクロンが襲撃。生産量がガクッと落ちたんです。……と同時に値段は急上昇。過去5年間で、約500%も上がっています。

そういうことがあって、収穫間近となったバニラビーンズの盗難や強奪が発生しているようです。殺人事件までも起きてしまっているのだとか。

その希少性と生産を取り巻く状況がきっかけとなり、本物のバニラが世界で注目され始めているんです。

バニラエッセンスが
悪者扱いされている

ふたつ目の理由は、生産者ではなく消費者側の話。

先ほども紹介した通り、バニラエッセンスに本物のバニラが使われていることは少ないんです。

でも、世界に目を向ければ、今はオーガニックブームの真っ只中。本来は価格を抑えた上でバニラを再現できるのはスゴいことのはずなのに、化学合成などが問題視され、今や悪者扱いされています……(言いたいことは分かるんですけどね)。

また、中国などをはじめとした新興国では、生活水準が上がったことにより、バニラの需要が増えているようです。これもまた、注目されている理由のひとつです。

今注目を浴びている
「ふたつ」の製品

本物のバニラを食べたいけど、値段が高い。生産者に負担をかけたくない。そんな気持ちは、多くの人が抱えているみたい。

……ということで今注目され始めているのが、バニラエキストラクトとバニラペースト。

前者は、バニラのさやをそのままアルコールにつけたもので、香りを気軽に楽しめるようになっています。後者は、バニラエキストラクトなどをベースに、バニラの種と砂糖を加えて、ペースト状にしたもの。

どちらもほとんどの場合で本物が材料になっているし、添加物不使用。本物のバニラだけを買うことを考えたら、手に取りやすい価格設定です。

これらは日本ではまだ注目されていないけど、2020年、本物のバニラに対する知名度はどんどん上がっていくでしょう。

そう思っています。

Top image: © 2020 NEW STANDARD
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